上智大学法学部は、1957年に法律学科のみの学部として創設され、その後1980年に国際関係法学科が、さらに1997年には地球環境法学科が設置されて、3学科体制となりました。現在では、総学生数約1400名、専任教員30名以上を抱える上智大学でも有数の学部に育っています。
上智大学法学部の各学科の教育は、それぞれ特色を持っています。法律学科は、法曹(裁判官、検察官、弁護士)や官庁・企業等で働く法律専門家の育成を念頭に、オーソドックスな法学教育を提供します。また、国際関係法学科は、グローバルな視点に立った法の専門家となりうる人材の育成を目指します。そして、地球環境法学科は、地球規模での課題である環境問題を法的側面から分析し、解決する力を身につけるための教育を実践しています。
このように各学科が特色を持つ一方で、履修可能科目の面での上記3つの学科の垣根は低く、学生諸君は多くの法学部の開講科目を自由に受講することができ、演習科目についても他の学科所属の教員の演習を受講することができます。また、弁護士など実務法律専門家の授業(一部、受講制限がある科目もあります)を、学科の枠を超えて受けることもできます。さらに、大教室で行わざるをえない必修科目を除いて、上智大学の伝統である少人数教育を、法学部でも最大限実現できるよう努めています。たとえば、1年次生向けの「導入演習」、3、4年次生向けの「演習(ゼミ)」などの演習科目はもちろんのこと、講義科目においても多くの少人数の授業が提供されています。
法学・政治学など社会科学の学習に必要なことは、社会(各種組織、文化、構成メンバーとしての人などを含む)に対する幅広い好奇心です。上智大学法学部は、学生の皆さんの知的好奇心を引き出し、それを満足させることのできる授業や学習の場を提供していきたいと考えています。大学で法学を学ぼうとするすべての皆さんが、上智大学法学部に興味をもっていただき、進学先として選んでくださることを心から願っております。