上智大学法学部 Sophia University Faculty of Law

Sophianからのメッセージ

石井 亜紀(法律学科、2004年卒)
環境省大臣官房秘書課大臣室

 私が上智大学に入学したのは、2000年、今から13年も前のことです。少人数授業と国際色豊かなところ、そしてなによりも大学の雰囲気に憧れて大学に入学しました。入学すると、そこには期待していた以上に興味深い授業や楽しい大学生活が待っていました。しばらくは必修の法律や語学の授業について行くのに必死でしたが、単位を取るために努力したのも、1・2限目の授業に間に合うために片道2時間かかる自宅からがんばって通学したのも、今となってはとても良い思い出です。できるものなら、もう一度学生に戻りたいです。

 大学では法律学科の科目の他に、他学科の授業もわりと自由に受講することができたので、国際関係や環境関係の授業もたくさん受講しました。環境法の授業を受けたことがきっかけで今後の日本の環境政策に関心を持つようになり、それを将来の仕事にしたいと思いました。

 法学部を卒業したのち、学士入学で外国語学部英語学科に入って2年間、語学と国際関係を学んでから2006年4月に環境省に入省しました。「今後の日本の地球温暖化対策を間近で見て、それに関わっていきたい」というのが面接官に語った私の志望動機です。

 入省して7年と少しが経ちました。部内の庶務や秘書業務、外国の機関との連絡調整、国の決算などの会計業務などの仕事を経験して、今は環境大臣室での秘書業務を行っています。大臣室での仕事は大臣や秘書官たちがスムーズに仕事ができるようにサポートすることです。裏方の仕事ではありますが、やりがいもたくさんあります。目の前での出来事が、夕方のニュースで取り上げられるなど、省内でもなかなかできない貴重な経験の毎日です。

 東日本大震災を機に環境省の役割は大いに変わりました。除染という今までにあまり前例の無い事業だったり、汚染廃棄物の問題だったり、たくさんの新しい課題があります。これに加え、従来からの地球温暖化対策はもちろん、大気汚染などの典型7公害や自然環境問題、ゴミ問題などの仕事もあります。省内全体では仕事はすごく増えましたが、忙しくも充実した毎日を過ごしています。

 環境基準などを調べたり、情報開示請求があったりした時などは、法律学科で学んだことが特に役立つ瞬間です。そして何よりも、環境問題の大切さや奥深さを教えてもらったからこそ、今ここで働く私があるのだと思います。

 今後も上智大学で身につけた知識を生かしながら、卒業生であることに誇りを持って仕事をしていこうと思います。

(2013年9月)