修了生の皆さん
修了おめでとうございます。
法科大学院での生活には様々なご苦労があったものと思います。そうしたご苦労を乗り越え、法科大学院での学修を成し遂げて法務博士となられた皆さんに、お祝いを申し上げるとともに、心から敬意を表します。皆さんが真剣に勉学に打ち込まれた時間、日々積み重ねられた努力は、決して皆さんを裏切ることはありません。
これからは、皆さんが身につけられた知識や能力を如何に活かすかが問われます。皆さんが法科大学院で身につけられた知識や能力は、あくまで現時点でのものにすぎません。私たちの社会は大きく、そして、大変なスピードで変化しています。先人の知恵や経験を大切にしながらも、変化をおそれず、柔軟かつ緻密な思考で、前を向いて挑戦していくことがなければ、皆さんの知識や能力は過去のものとなってしまうでしょう。また、優れた知識や能力を身に着けた者には、それを使いこなす心を備えることも求められます。皆さんには、志を高くもって、他者のために、たゆむことなく善をなすために、皆さんが学ばれたことを活かしていって頂ければと思います。
皆さんの前途が輝かしいものとなることを祈っています。
2020年3月24日
上智大学法科大学院
院長 森下哲朗
