上智大学法科大学院 Sophia Law School

法科大学院長からのメッセージ


永下泰之
(法科大学院長)

 上智大学法科大学院は、令和4年度法科大学院認証評価を受審し、「不適合」との評価結果を受けました。そこで本学では運営体制や教育方法・学生指導に関して全面的な見直しを進め、指摘を受けた諸事項に係る改善の取組を進めて参りました。その結果、令和5年度法科大学院認証評価追評価において、法科大学院評価基準に適合するとの評価を受けました。関係者の皆様には多大なご心配をおかけいたしましたが、今後も皆様の信頼に応えて一人一人に寄り添った教育および支援ができるよう、教職員一同、最善を尽くしてまいります。
 ここで、改善の取組をいくつか紹介したいと思います。まずは、教育内容および教育方法についての取組です。本学では、各学年の習熟度に応じた段階的学習システムを構築しています。そこで、各科目につき「上智大学版到達目標」を設定したほか、学年別の「習熟度別学習スケジュール」を策定しています。学生は、これらにより各年次・各学期における到達目標を参照しつつ、学習を進められるようになっています。その他にも、「教員アドバイザー制度」が導入されました。これは、入学から修了後、司法試験の受験資格を失うまで、教員チームが定期的また必要に応じてアドバイスをする制度です。本学は、在学中から修了後も、より一層学生に寄り添った教育および支援ができる体制を構築しています。
 上智大学は、キリスト教ヒューマニズムを基礎とした教育理念として、「他者のために、他者とともに」を掲げています。この理念は、法曹にとっても重要な理念であり、本学法科大学院もこの理念に共感・実践できる法曹の養成を目指しています。また上智大学は多様性を重視しており、本学法科大学院も法曹の多様性を確保すべく、未修者教育を重視しています。
 本学の特色は、実務・国際・環境についての専門的プログラムを提供している点にあります。実務については、エクスターンシップやリーガルクリニックのほか、国際仲裁・ADR、ネゴシエイション・ロイヤリングといった実践的科目が充実しています。また、国際関係法系・環境法系についても、多彩な科目が提供されており、最先端の問題に触れて研鑽する機会が提供されています。
 本学の最大の魅力は、徹底した少人数教育にあります。少人数であるため、教員と学生との距離が近く、きめ細やかな指導やアドバイスを受けやすい環境にあるといえます。実際に短期合格した修了生は、この環境を大いに利用して、しつこいくらいに質問等をしていました。
 そうした修了生は、今度は、講師やチューターとして指導する側にまわって、本学の教育に熱心に協力してくれています。このように本学は、一人一人に寄り添った教育・支援を用意しています。上智大学法科大学院で共に学んでみませんか。